セミナー:もっと知ってほしい「がん医療情報のほんと」のこと2010/02/01 20:11

お久しぶりです!
今日は告知情報。
東京のNPO法人キャンサーネットジャパン(CNJ)が主催するイベントです。


これだけ医療が進歩しても、まだまだな部分がいっぱいです。
科学的によく解明されていない、グレーな領域もいっぱい。
まだまだな医療とグレーゾーンは、不安を招きます。
でも不安だからと安易な情報に飛びついては、さらなる不安を招くだけ。

医療のグレーゾーンを見据える目と勇気をもつことが
今求められているのではないでしょうか。


東京での開催になりますが、興味のある方、ぜひご参加を!

また、開催後には、CNJのビデオライブラリーに講演内容がアップされる予定です。
アップされたらまたご紹介しますので、地方の方はそちらをお楽しみに。


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■セミナー名:もっと知ってほしい「がん医療情報のほんと」のこと

■内容:インターネットにおけるがん医療情報、代替療法、がん検診、免疫療法などの話題を取り上げます。

■開催日 2010年2月27日(土)
■時間:13:45(開場13:15 - 16:30
■場所:東京ウィメンズプラザホール
http://www.tokyo-womens-plaza.metro.tokyo.jp/
■参加費:1,000円(CNJ会員無料)

■申込み
申込は下記URLから。
http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P39645148

*お申し込みいただいた方には自動返信メールが送信されます。そちらが参加票となりますのでプリントしてお持ちください。

■問い合わせ先 info@cancernet.jp

■プログラム
13:45~13:50<Opening Remarks>
セミナー開会挨拶 NPO法人 キャンサーネットジャパン 柳澤 昭浩

13:50~14:10<基調講演 1>
「インターネットにおけるがん医療情報は安全ですか?」
講師:東京大学大学院医学系研究科呼吸器内科学 後藤 悌 
司会:医療ライター 鳥集 徹

14:10-14:30<基調講演 2>
「免疫療法は本当にがんに有効ですか?」
講師:国立がんセンター中央病院 内科 星 百合子
司会:鳥集 徹

14:30-14:50<基調講演 3>
「がんに対してサプリメント(代替療法)は有効ですか?」 
講師:東京女子医科大学国際統合医科学インスティチュート 大野 智
司会:国立がんセンター中央病院 腫瘍内科 医長 勝俣 範之

14:50-15:20<基調講演 4>
「がん検診は全ての人に有益ですか?」
講師:国立がんセンター がん予防・検診研究センター検診研究部 部長 齋藤 博
司会:国立がんセンター中央病院 腫瘍内科 医長 勝俣 範之

15:30~16:25<Q&Aディスカッション>
「もっと知ってほしい「がん医療情報のホント」のこと」
司会:勝俣 範之
パネリスト:
・鳥集 徹・後藤 悌・齋藤 博・星 百合子・植村めぐみ(がん患者会シャローム)

16:25-16:30<Closing Remarks>
セミナー閉会挨拶
NPO法人 キャンサーネットジャパン 柳澤 昭浩


詳しくは、CNJのHP、下記ページをご覧ください。
http://www.cancernet.jp/eve100227.html


先立つ物はカネ2009/09/05 21:39

みなさん、こんばんは。
前回ブログを更新したとき、せめて半月に一度は更新しよう!と思ったのですが
なんとかその目標はクリアしたぞ!

このかん、政権交代を実現させた選挙がありました。
選挙期間中、朝日新聞では
「09政権選択:安全社会のお値段は?」というタイトルで
生活のさまざまな問題を取り上げ
それを解消するのに必要な値段を示していました。

いろいろ興味深い話がありましたが、たとえばこんな(’09.08.24朝日新聞朝刊より)。

■ 困っています
6月、夫が脳出血で倒れた。最初の病院は専門医が不在で、数十キロ離れた病院へ転送された。着いたのは倒れてから3時間後。夫は助からなかった。近くに専門医がいてくれたら。

医師を増やすために医学部定員を1.5倍にするには
国民1人あたり年に1881円の負担が必要だそうです。

ほんと、先立つ物はカネ。
何をするにも、お金が必要になります。

というわけで、これからしばらくお金の話を取り上げようと思います。
資金調達と寄付について。

これ、ずいぶん前から気になっていたトピックなんですが
きっかけは、昨年末に朝日新聞に掲載された記事
「乳がんとたたかう ――日米のピンクリボン運動」です。
上下2回にわたり、アメリカと日本のピンクリボン運動について詳しく取り上げていて
このブログでも、今年3月7日に書いた「あれから1年」でご紹介しました。
アサヒコムではすでに削除されていますが、「魚拓」がありますので
まだお読みでない方はリンク先をご覧ください。
上:アメリカ編は◆こちら◆
下:日本編は◆こちら◆

ここにはさまざまな驚くべき数字が紹介されていました。
たとえば、アメリカの「スーザン・G・コーメン」の年間予算が約200億円であること。
「世界最大の乳がん啓発団体」として紹介されていますが
それにしてもすごい額です。

日本対がん協会の2007年度事業活動予算は約7億円
ほほえみ基金の2008年度活動支出は約6400万円です(いずれも協会HPより)。
乳房健康研究会の2007年度の予算規模は約7000万円(上記記事中より)。

参考までに、アメリカの総人口は3億人、日本は1億3千万人弱。

う~~ん。この差はいったい……?


また、少し前に「元気に見えても辛いカラダがあります」
HOPEプロジェクトの桜井さんが書かれたレポートをご紹介しました。
今年の5月、「NBCC:全米乳がん連合」の姉妹団体のカンファレンスに
参加なさった時のレポート「米国でアドボカシー・トレーニングを体験」で
全6回にわたってがんナビに連載されました。
カンファレンスでは、最後にチームに分かれて
議員へのロビー活動を行ったそうですが
その政策目標は次のような内容だったそうです(元記事は◆こちら◆)。

・目標1:すべての人に対する良質な医療の保障
・目標2:国防総省予算から、乳がん研究プログラムに1億5000万ドル(約150億円)の供出
これには口があんぐり。2009年度の日本のがん対策予算は厚生労働省関連で約237億円。文部科学省関連、経済産業省関連を含めた3省合計で 523.5億円だ。(厚生労働省・第9回がん対策推進協議会資料より)。乳がんの研究プログラムだけに150億円という目標に、腰が抜けそうでした。

金額にも、それだけの額を要求していこうという組織力にも、びっくりです。

アメリカには「寄付文化」が根付いているから、という話はよく耳にしますが
寄付文化が根付いているとは、どういうことなのか?
日本と何が違うのか?
そういったことについて何回かにわたって考えてみたいと思います。

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半月に一度というゆる~~い目標でお恥ずかしい限りですが
なんとか目標を達成できた自分へのほうびに
ブログランキングへのリンクを貼らせてもらおうっと♪
(署名期間中は、ちょっとしたミスに気づかず貼れなかったの、グッスン)
ポチっとよろしくです。

ブログランキング

「元気に見えても辛いカラダがあります」2009/07/17 17:34

知ってほしいキャンペーン キーホルダー

ご紹介するのがすっかり遅くなってしまいましたが
今日はこのマークについて。

がん経験者たちによって設立されたNPO法人HOPEプロジェクト
(サイトは◆こちら◆
手術直後や、抗がん剤治療中など
外見ではわからない痛みやつらさを抱えている人がいることを
理解してもらおうと作った、啓発用のキーホルダーです。
(上記の写真もHOPEプロジェクトさんに提供していただきました
 ありがとうございます<(_ _)>)

名付けて「知ってほしいキャンペーン」。(サイトは◆こちら◆
7月5日(日)の朝日新聞朝刊で大きく紹介されました。
(残念ながらデジタル化はされていない模様)

そもそものきっかけは、同NPOのメンバーで乳がん患者の女性が
外来で化学療法を受けた帰りの電車内で、空いている席を見つけて座ったところ
「マタニティーマーク」を持つ女性から「譲ってください」と言われたとのこと。
抗がん剤の副作用で吐き気などがあったものの、何も言えずに席を立ったそうです。

似たような話は、わたしの周辺のがん友さんや
ミクシィの患者会でもよく話題になります。

最近は、化学療法を入院して受けるのは稀になってきて
外来で、通院して受けている人が圧倒的なのは
このブログを読みにきてくださっている皆さんなら恐らくご存知でしょうが
世間一般ではまだまだ知られていません。

腫瘍摘出の手術も、入院期間は平均して約1週間。
都内では3泊4日で退院というケースも珍しくありません。
抜糸前の、あるいは抜糸したての、
手術で水がたまった胸をかかえて、電車に乗らなければならないなんて
想像しただけでコワい。
(あ、ちなみにタクシーを使う手もありますが医療費控除の対象にはなりません)

また、化学療法を受けているのは初期治療の人ばかりではありません。
初期治療であれば、化学療法は短くて3ヶ月程度から、長いと1年半ほどですが
再発・転移した人は、大抵エンドレスで治療を受けることになります。
しかも、骨転移して骨がもろくなり、激しい運動は控えてと言われているような人が
毎週通院して治療を受けていたりします。

さらに、がんは何も高齢者だけがなるものではなく
乳がんであれば40代後半がピーク、
子宮頚がんは30代がピークであり、
20代、さらには子供でも、がんを患う人がいることは
意外と一般的には意識されていません。

こんな風に、見た目には元気に見えても、痛みやつらさを抱えている人がいるのだと
広く社会に理解してもらおうと考案されたのがこのマーク、というわけです。

ただ、HOPEプロジェクトとしては「権利主張」のためだけに
このマークを使おうと考えているわけではないそうです。
朝日新聞の記事でも、理事長・桜井なおみさんのお話として
次のように書かれています。
「優先して座りたい、と権利を主張するつもりはない。
 病と共に歩む人に少しの思いやりを持ってほしいのです」
同NPOでは、がん体験者だけでなく、臓器移植を受けた人たちや
脳脊髄液減少症の患者にも、このキーホルダーを配布し、好評を得ているとか。

桜井さんとも直接、メールをやりとりして話をうかがいましたが
わたしのように幸い現在はいたって元気ながん経験者や
さらにはがんを患ったことのない人でも
病と共に生きる人の現状を広く社会に伝えようと思う人には
どしどしマークを利用してほしいというお考えでした。


その意味では、エイズのレッドリボンに近いのかなと個人的には思っています。

1994年に横浜で国際エイズ会議というのが開かれたんですが
わたしはそれにボランティアで少しだけ参加して、お手伝いをしました。
その時にもらったレッドリボンのシールを、普段持ち歩いている手鏡に貼っています。
シールをもらった時の説明で
レッドリボンは、「わたしは患者です」というマークではなく
エイズという病気について最低限の知識をきちんと持ち
HIV感染者/エイズ患者に差別・偏見を持っていませんという意思表示と考えて
と言われて、なるほど!と思ったからです。
当時(今でも?)、患者とあいさつのキスをしたら感染する?みたいな誤解が
まだまだ飛び交っていましたし。

去年おこなった署名活動の際、あ、ちょうど1年前の今頃ですね
つたない知識ながら、乳がんという病気についてあれこれブログに書きました。
署名活動をおこなったこと自体も、乳がんについてもっときちんと理解して!
という思いがあったのが、ひとつの大きな理由でした。
ですからわたしは個人的に今回のこのマーク、全面的に支持したいと思ってます。

ピンクリボン
乳がんへの理解を広めるためのマークかと以前は思っていたのですが
いつの間にやら、現在健康な人に乳がん検診の受診を勧めるための
シンボルマークになってしまった様子ですしね。

あ、余談ですが、検診のマークといえば
厚生労働省が立ち上げた「がん検診50%推進本部」では
上杉謙信に引っかけたイメージキャラクターを採用したそうな。


「知ってほしいキャンペーン」のキーホルダーは
桜井さんご自身、毎日付けて歩いてらっしゃって
これまでに何度か席を譲られたそうです。
そのときは、辛い状態ではなかったので
「今日は体調が安定しているので大丈夫です。
 お心遣い、ありがとうございます」と言って
説明のパンフレットをそっと渡されたとか。
(そのパンフのPDFは◆こちら◆

誕生したばかりのマークですし、
すでに世の中にはリボンやら何やら、数え切れないほどマークがありますし
まだまだいろいろ問題点もあるかもしれません。
朝日新聞にも、記事掲載後、7月10日の声欄に
「マークより言葉をかけ合おう」として意見が出ていました。
「人間には、マークで目に訴えなくてもコミュニケーションできる力が備わっています」
「子供たちにも、「マークを見て譲りなさい」ではなく、
 知らない人とも対話ができて、状況に応じた行動がとれるよう
 導いてあげることが大切だと思います」
まさにおっしゃる通り。
突き詰めれば、こんなマークがなくとも優しくスムーズに回る社会になれば
一番いいんですよね。
でも現状では、その言葉を絞り出す気力、勇気が出せずに
つらい思いをしている人がいる。
それに、わたし個人としても、がんという病気について
もっと広く理解を求めたいし、もっとオープンに語り合えるようになってほしい。
だから、ホントはシンボルマークに限らず
揃いのTシャツすら苦手なタチなんですけど
これは積極的にバッグにでもぶら下げて歩きたいと思っています。

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関連情報。
HOPEプロジェクトの桜井さんは、今年の5月
アメリカで開かれたNBCCFのカンファレンスに参加なさいました。
署名期間中に何度か紹介した「NBCC:全米乳がん連合」の姉妹団体です。
(過去記事:◆こちら◆◆こちら◆
その時のレポート「米国でアドボカシー・トレーニングを体験」が、
現在がんナビに連載されています。
とても興味深い記事なので、読んでみてみて(リンクは順次追加していきます)。
1回目は◆こちら◆
2回目は◆こちら◆
3回目は◆こちら◆
4回目は◆こちら◆
5回目は◆こちら◆
6回目(最終回)は◆こちら◆

広がれ、医療用かつらサポートの輪2009/06/29 21:37

暑い夏がやってきました。
医療用かつらを使っている人たちには、ちとつらい季節です。
蒸れますからねぇ。

抗がん剤の副作用による脱毛は、わたしも治療中経験しました。
人生初の経験ですから、やはり心の動揺は大きかったです。
自分の頭の形をはじめてとくと眺められたとか、
寝癖はつかないし、シャンプーなんて石けんでちょちょいで終わりだし
なかなかラクチンだとか、嫌なことばかりではないんですがね。
でもやっぱり、出掛けるのがおっくうになったり
来訪者や近所の人の目を気にしたり、ブルーになりがちでした。

最初は、内帽子といって
かつらの内側にかぶるネットのようなものに
ぐるりと付け毛が付いているものをかぶり
その上から帽子をかぶる形で通そうかと思っていました。
でも、家の中でず~~っと帽子をかぶっているのは、やはり不自然。
結局、ネットで医療用のかつらを買って、使っていました。

「医療用」というのは
普通のかつらより、肌に触れる部分がソフトに出来ているほか
脱毛で髪が減っていったり、逆に生え始めて増えたりといった
ボリュームの増減に対応して、サイズ調整ができるタイプを指すようです。

この医療用かつらを、患者が気持ちよく使えるように
さまざまな動きが広がっている様子。
今日はそれについてちょっとご紹介します。

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わたしは抗がん剤の治療を受けると決まったとき、東京青山にある
VOL-NEXTの「がん患者サービスステーションTODAY!」を訪ねました。
サイトは◆こちら◆
ここでは、各社のかつらを試着できるんです。
かつらの基本的な知識も、スタッフの方が教えてくださって
とても参考になりました。
ほかにも下着や帽子など、患者に便利なグッズがいろいろ揃ってます。

医療用かつらを扱っている店は数多くあるのですが
好みに合わせてカットしてもらったり、メンテナンスも頼みたいなど
サービスにこだわればこだわるほど、非常に高価。
そんななか、キャンサーネットジャパンでは、かつらのレンタルを行っています。
サイトは◆こちら◆
利用日数に応じて必要な期間だけレンタルでき
スタイリストさんがカットしてくれたりもするそうで
なかなか便利そうです。

また、キャンサーリボンズでは、先日新聞にドドンと全面広告が出ていましたが
P&Gパンテーンとタイアップして「キレイの力」プロジェクトというのを始めたそうです。
キャンサーリボンズのサイトは◆こちら◆
プロジェクトのサイトは◆こちら◆
プロジェクトの柱となるのが、パンテーン製品を1つ購入するごとに
2円がこの活動に寄付されるというチャリティ。
7月~10月の出荷商品が対象で、
目標(上限)2000万円と明記されているあたりは
きちっとしているなという印象を受けます。
このお金で、医療用かつらメーカーのスヴェンソンがかつらを作り
キャンサーリボンズが募集した患者に贈るというものだそうです。



さらに今日、知人たちがやっているNPO法人
「ヘア・エピテーゼ協会」が、読売新聞で大きく紹介されました。
記事は◆こちら◆
協会のサイトは◆こちら◆
ヘア・エピテーゼ協会は、美容師さんたちがメンバーの協会で
自分たちの持っているスキルを世の中のために役立てたいと
医療用かつらの扱いや、患者との接し方などを学んだ上で
それぞれのお店でかつらを取り扱ったり
患者の希望に応じて出張サービスをしてくれます。

わたし、個人的にはこの動きがとってもうれしいんです。
がんを告知されて抗がん剤治療をすることになり、脱毛するとわかったとき
専門のかつら店に行くのも、大きな安心感が得られると思いますが
家の近くの、日頃から知っている美容師さんが
かつらの相談にのってくれたり、カットしてくれたら
どれだけ心丈夫だろうと思って。
それは、2、3人に1人が、がんになると言われる時代
がんという病気を身近にとらえて、地域で支えていく動きにつながる気がするんです。

まだまだ会員数は約100人と小規模ですが
これからどんどん、どんどん、どんどん輪が広がってほしいです!

お久しぶりです!2009/06/01 00:26

皆さん、こんにちは (^o^)/
前回ブログを更新してから、3ヶ月近くたってしまいました!

こんなに間をあけるつもりはなかったんですが
公私ともに忙しくしておりまして……。
いや、主に「私」です。
遊んでたから、仕事も首が締まって忙しかった、という次第。

ほんと私事ながら、新型インフルが世界を、日本を震撼させたこの5月
26年ぶりに(!)アメリカへ旅行に行ってきました。
幸いウィルスをキャッチすることもなく帰ってきましたが
万一に備えていろいろ段取りして行かなきゃならなかったし
行ったら行ったで、楽しいんだけど、年でしょうかねぇ
時差ぼけのせいか、緊張のせいか、なかなか眠れず疲れました~~。
帰ってきたあとも、1週間、保健所に健康観察の報告を続けつつ
(北米へ行った人には全員頼んでると言われましたがホント…?)
激しい睡魔と戦いながら、仕事に追われていました。

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そんななか日本では、9日から『余命1ヶ月の花嫁』が封切られ、
公開から15日間で観客動員数が120万人を超えたそうです。すご。
公開11日間で120万人を突破した『天使と悪魔』に迫る勢い。
せめて予告編だけでもと、公式サイトをチェックしました。
複数バージョンありますが、すべてに共通しているらしい台詞が2つ。
まず「昼間は何してんの?」という問いに対する
  「んー……。生きてる」
ひょえ~、ドキュメンタリー版の千恵さんにそっくりで、ビックリでした。
もう1つが

  「ごめんね、がんになんかなって」

です。……う~ん。

予告編では、太郎さんに向けて言ったような編集になっていますが
本編中ではお父様に向けて言われた台詞だと聞きました。

ドキュメンタリー版にこの台詞があったかどうか、よく覚えてないのですが
いずれにせよ、この台詞って
  「そんなことないよ、○○は悪くないんだから」
と言ってもらいたい気持ちがあって、口にするんだと思います。
  「そうだよ、お前が悪いんだよ!」
なんて言われそうな空気がチラリとでもあったら、怖くて言えません…!
そう考えると、この台詞は
「悲劇のヒロイン」な気分の時に発せられる言葉だと言えるんじゃないでしょか。

いや、だからって、それが悪いなんて言うつもりはありません。
そもそも人間なんて、自分を哀れんだり、いじけたり
いろんな思いにとらわれるのが常。
わたしも26年前なら、身近な誰かに「ごめんね」とつぶやいていたことでしょう。

でも術後2年で現在48歳のわたしは
人間、悲劇のヒロイン的気分に浸ってたって、あまりいいことはないぞと思ってます。
そんな気分に浸っているより、できることを1つ1つ片付けていくほうが大事だし
そのほうが自分もまわりもラクになると思って
日々、それなりに頑張ってるつもり。
だからわたしにとってこの台詞は、「痛いなぁ」という思いはあっても
正直、共感して涙するような類のものではありません。

千恵さんだって四六時中、悲劇のヒロインをやってたわけじゃないと思う。
きっと日常の時間の中で、ぽろっと口にした言葉だったんではないでしょうか。

ところがそれが、彼女の日々を題材にした映画のキャッチコピーになっている。

キャッチコピーというのは、商品を広く売り出すにあたって
売る側が「一番のウリはココなのよ!」と選び抜いたエッセンスのはず。
そのエッセンスにこの台詞が選ばれたということは
製作者側は彼女を「悲劇のヒロイン」として描きたがってるんでしょうね。
映画作品ですから、好みの問題と言えばそれまでですが
実在の人物を題材にした作品で、その方向性へ持って行くところに、
安直さを感じてしまいます。

そしてさらに、そんなとってもウェットな映画が
乳がんの啓発活動、早期発見活動と、からめられているという事実。
理由はなんであれ、一人でも多く、検診を受けてくれればそれでいいのだという
考え方もあるかもしれませんが。

悲劇のヒロインを描いた映画をきっかけに
乳がん検診に関心を持ってもらおうというウェットな啓発活動と
明るく華やかに、ネガティブなイメージを払拭することを目指した
朝日新聞ピンクリボンフェスティバル事務局の活動は
正反対のようでいて、多くの患者・体験者の日常から解離している点では
非常によく似ているように感じます。
もうそろそろ、キャッチーな方法で啓発活動を推進するのは
やめてもいいんではないでしょうか。

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これについては事務局さんも、まさにそのようにお考えの部分があるようで、
すでに皆さんご存知かもしれませんが
朝日新聞ピンクリボンフェスティバル事務局は
2010年から日本対がん協会内に移されるそうです。

フリーライターの飯嶋さんのブログで知りましたが
日経ビジネスONLINEに中西さんのインタビュー記事が出ていて
その中で語られています。

これまではピンクリボンのメッセージを広く世に伝えるために
「空中戦」を展開してきたけれど
これからは「A県のB子ちゃんの検診はどこで受けたらいいのか」
ということまでケアできるように
各都道府県に支部を持つ日本対がん協会が、自治体などと協力して
「地上戦」を展開していく、という構想のようです。
が、朝日新聞社も活動は続けていくとのこと、
今後どうなるのか、注目したいと思います。

いやはや、久々なもんで長くなりました。
読んでくださってありがとう!