朝日新聞に抗議の問い合わせ2009/09/10 01:33

こんなに頻繁に更新するつもりではなかったのですが(笑)
昨日、朝日新聞を読んでいて、驚くような表現を目にし
黙って放置しておくわけにはいかないと考え
抗議の問い合わせをしました。
とりいそぎ、その内容をここに載せて、ご報告だけ。

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2009年9月9日朝刊 12版p.31掲載 ピンクリボンフェスティバルの記事について

わたしは術後2年になる乳がん体験者です。
この記事の冒頭の文章に強い違和感と不快感をおぼえ、問い合わせをさしあげました。

「早く見つかれば、高い確率で治ると言われる乳がん。一方で、検診を受けなかったばかりに発見や治療が遅れ、毎年1万人を超える人が亡くなっている」という下りです。

この文章は日本語として、毎年亡くなっている1万人の人々が
検診を受けなかったばかりに発見や治療が遅れた人間だと受け取れると思うのですが
それは大きな事実誤認だと考えます。
毎年検診を受けていても、乳がんが見つかった時にはすでにリンパ節に転移していたり
さらにはステージ4(他臓器への転移あり)だったという人もいることは
少し調査・取材すれば分かることだと思います。
また、毎年亡くなっている1万人の方たちは、
ステージ1、2でも5年、10年後の生存率が100%ではない事実が示すとおり
発見・治療が遅れた人ばかりではありません。
要するに、検診を受けていても発見・治療が遅れることもあり
発見・治療が充分早くても、亡くなる方はいるのです。
にもかかわらず、その3つを乱暴につなげた文章に
現在治療にあたっている乳がん患者への配慮のなさと
検診率アップを目指すあまり脅しをかけるような口調になっている安易さが感じられ
とても不愉快に思いました。
乳がんを体験した者として
しこりがこぶし大の大きさになるまで気づかない、あるいは放置している人が減って
この病気で悲しむ人が減ってほしいと願っていますし
そのための啓発活動は大切だと考えますが
ピンクリボンフェスティバルを推進してきた御社がこのような言い方をなさることに
深い失望を覚えました。
10月のピンクリボン月間が来る前に
紙面上でこの文章に関して適切な形で訂正をしていただきたいと強く願います。
なおわたしは、昨年、講談社の雑誌『グラマラス』が行った
ピンクリボン・キャンペーンに疑問を感じて抗議の署名活動を行った者です。
そういった経緯もあり、今回のような記事に対し
どうしても意見を述べさせていただきたいと思った次第です。
署名活動については、今年1月
ピンクリボンフェスティバル事務局の○○さまにもご報告をさしあげ
ご丁寧にお返事をいただきました。
誠意ある対応をよろしくお願いいたします。

コメント

_ てらだ(朝日新聞その後) ― 2009/09/12 14:14

昨日、朝日新聞の広報部から返事をいただきました。不快な思いをさせたことについて丁寧に謝罪してくださいましたが、こちらの言葉足らずもあって、一番申し上げたかったことがうまく伝わっていないようでした。
患者の心情に配慮してほしいのももちろんですが、事実に基づかない情報が掲載されたことについて、一般読者の誤解を招きかねない、よって訂正をお願いしたいというのが一番言いたいことでしたので、その旨、再度メールをお送りし、訂正掲載の検討をお願いしました。

_ 飯嶋 ― 2009/09/12 23:04

お疲れ様でした。私は先月、浜松で行われた乳がん市民公開講座に出席してきました。そこでは医師の口から、「手術のときには見つからなかったが、すでにあったがんが出てくるのが再発であり、がん細胞は散ってしまったタンポポの綿毛(種)で、それをやっつけるのが薬の役割だ」という主旨の発言がありました。「医療は不確かなもの。だから不安になる」という言葉もありました。現場の医師は医療の限界もわきまえているようです。多くの人の目に触れる新聞だからこそ、事実をふまえた記事を望みたいですね。

_ てらだ ― 2009/09/12 23:55

飯嶋さん、コメント、ありがとうございます。
はるばる浜松へ行かれた件、ブログで拝見しました。W先生のお話、私はナマでうかがったことがないのでうらやましいですー。

書いてくださったとおり、すごく進歩したとはいえ、今の医療レベルでは「絶対」とか「確実」と言えることはないんだと思います。そもそもなぜ乳がんになるのか、原因も分かってないし、特効薬だってない。どの段階でどうやってがん細胞がタンポポの綿毛のようによそへ旅立っちゃうのかも分かってないし、果たして全身にがん細胞が散ってるのかどうか、どこに散ってるのか、まだ細胞レベルでは特定できない。ほんと、不安にもなるし、治療はある意味バクチです。
なのに検診率をあげたくて、「早期なら治るから検診を受けましょう!」というから、おかしなことになるんじゃないかと、常々思っています。
ほんとのところ、せいぜい「放っておいてしこりが大きくなったら、大変なことになる確率も上がるようだから、セルフチェック&検診を!」ぐらいのことしか言えないんじゃないかと。

> 多くの人の目に触れる新聞だからこそ、事実をふまえた記事を望みたいですね。

同感です。
文章でメシを食い、事実を伝えるのが職務である新聞だからこそ、誤解をまねく文章については、きちんと訂正してほしいです。

_ 最凶 ― 2009/09/16 13:51

ご無沙汰してます。
少し遅くなっちゃったけど、ブロガー同盟にお題を上げときました。
ピンクリボンも相変わらず懲りないと言うか、さらにカサにかかってきたよーな感じがありますね。日経の例の記事を見ても中西女史はまったく反省していないよーだし。
余命嫁騒動ではねらーどもに「くそババァ」というありがたい称号をもらったんで、そろそろ復活して今度はなんと呼ばれるかトライしてみましょーか(アグネス嫌いのねらーはちょー多いみたいだけど)。
今後ともよろしくー。

_ てらだ ― 2009/09/16 15:52

最凶さーん こちらこそごぶさたしています!
お題、上げていただいたの、確認しました。ありがとうございます。
日経の例の記事ねぇ、ほんと「空中戦」だの「地上戦」だの、凡人には思いつかないボキャを自在に操るあたり、さすがと申しますか。
ただ、今回の記事の問題部分については、どうやらフェスティバル事務局以外の部署もからんでの執筆のようです。まだどうなるか分かりませんが、その後さらに朝日新聞から連絡をいただき、今後少し伸展があるかもです。
お楽しみに♪ こちらこそ引き続きよろしくです!

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