お久しぶりです!2009/06/01 00:26

皆さん、こんにちは (^o^)/
前回ブログを更新してから、3ヶ月近くたってしまいました!

こんなに間をあけるつもりはなかったんですが
公私ともに忙しくしておりまして……。
いや、主に「私」です。
遊んでたから、仕事も首が締まって忙しかった、という次第。

ほんと私事ながら、新型インフルが世界を、日本を震撼させたこの5月
26年ぶりに(!)アメリカへ旅行に行ってきました。
幸いウィルスをキャッチすることもなく帰ってきましたが
万一に備えていろいろ段取りして行かなきゃならなかったし
行ったら行ったで、楽しいんだけど、年でしょうかねぇ
時差ぼけのせいか、緊張のせいか、なかなか眠れず疲れました~~。
帰ってきたあとも、1週間、保健所に健康観察の報告を続けつつ
(北米へ行った人には全員頼んでると言われましたがホント…?)
激しい睡魔と戦いながら、仕事に追われていました。

――――――――――――――――――――――――――――――――――

そんななか日本では、9日から『余命1ヶ月の花嫁』が封切られ、
公開から15日間で観客動員数が120万人を超えたそうです。すご。
公開11日間で120万人を突破した『天使と悪魔』に迫る勢い。
せめて予告編だけでもと、公式サイトをチェックしました。
複数バージョンありますが、すべてに共通しているらしい台詞が2つ。
まず「昼間は何してんの?」という問いに対する
  「んー……。生きてる」
ひょえ~、ドキュメンタリー版の千恵さんにそっくりで、ビックリでした。
もう1つが

  「ごめんね、がんになんかなって」

です。……う~ん。

予告編では、太郎さんに向けて言ったような編集になっていますが
本編中ではお父様に向けて言われた台詞だと聞きました。

ドキュメンタリー版にこの台詞があったかどうか、よく覚えてないのですが
いずれにせよ、この台詞って
  「そんなことないよ、○○は悪くないんだから」
と言ってもらいたい気持ちがあって、口にするんだと思います。
  「そうだよ、お前が悪いんだよ!」
なんて言われそうな空気がチラリとでもあったら、怖くて言えません…!
そう考えると、この台詞は
「悲劇のヒロイン」な気分の時に発せられる言葉だと言えるんじゃないでしょか。

いや、だからって、それが悪いなんて言うつもりはありません。
そもそも人間なんて、自分を哀れんだり、いじけたり
いろんな思いにとらわれるのが常。
わたしも26年前なら、身近な誰かに「ごめんね」とつぶやいていたことでしょう。

でも術後2年で現在48歳のわたしは
人間、悲劇のヒロイン的気分に浸ってたって、あまりいいことはないぞと思ってます。
そんな気分に浸っているより、できることを1つ1つ片付けていくほうが大事だし
そのほうが自分もまわりもラクになると思って
日々、それなりに頑張ってるつもり。
だからわたしにとってこの台詞は、「痛いなぁ」という思いはあっても
正直、共感して涙するような類のものではありません。

千恵さんだって四六時中、悲劇のヒロインをやってたわけじゃないと思う。
きっと日常の時間の中で、ぽろっと口にした言葉だったんではないでしょうか。

ところがそれが、彼女の日々を題材にした映画のキャッチコピーになっている。

キャッチコピーというのは、商品を広く売り出すにあたって
売る側が「一番のウリはココなのよ!」と選び抜いたエッセンスのはず。
そのエッセンスにこの台詞が選ばれたということは
製作者側は彼女を「悲劇のヒロイン」として描きたがってるんでしょうね。
映画作品ですから、好みの問題と言えばそれまでですが
実在の人物を題材にした作品で、その方向性へ持って行くところに、
安直さを感じてしまいます。

そしてさらに、そんなとってもウェットな映画が
乳がんの啓発活動、早期発見活動と、からめられているという事実。
理由はなんであれ、一人でも多く、検診を受けてくれればそれでいいのだという
考え方もあるかもしれませんが。

悲劇のヒロインを描いた映画をきっかけに
乳がん検診に関心を持ってもらおうというウェットな啓発活動と
明るく華やかに、ネガティブなイメージを払拭することを目指した
朝日新聞ピンクリボンフェスティバル事務局の活動は
正反対のようでいて、多くの患者・体験者の日常から解離している点では
非常によく似ているように感じます。
もうそろそろ、キャッチーな方法で啓発活動を推進するのは
やめてもいいんではないでしょうか。

――――――――――――――――――――――――――――――――――

これについては事務局さんも、まさにそのようにお考えの部分があるようで、
すでに皆さんご存知かもしれませんが
朝日新聞ピンクリボンフェスティバル事務局は
2010年から日本対がん協会内に移されるそうです。

フリーライターの飯嶋さんのブログで知りましたが
日経ビジネスONLINEに中西さんのインタビュー記事が出ていて
その中で語られています。

これまではピンクリボンのメッセージを広く世に伝えるために
「空中戦」を展開してきたけれど
これからは「A県のB子ちゃんの検診はどこで受けたらいいのか」
ということまでケアできるように
各都道府県に支部を持つ日本対がん協会が、自治体などと協力して
「地上戦」を展開していく、という構想のようです。
が、朝日新聞社も活動は続けていくとのこと、
今後どうなるのか、注目したいと思います。

いやはや、久々なもんで長くなりました。
読んでくださってありがとう!

コメント

_ まのみや ゆな ― 2009/06/01 12:43

てらださん、こんにちは!
先ほどはブログ更新のご連絡をどうもありがとうございました。さっそく遊びに来ちゃいました^^

「ごめんね、がんになって」
このセリフは、もしわたしが患者だったら、両親よりも先に旅立つことへの申し訳なさという意味で、口にすることもあるかなぁと感じました。
でも、これがキャッチコピーに使われているのは、わたしも正直疑問です。

そもそも、若い女性のがん患者を売りにした(?)
活動やコマーシャルなどが多く目につく中で、なぜ多くの人々の脚光を浴びるのか。そこから明らかにしていく必要があるなぁと感じています。

ストライプ・リボンの会の活動と出会ってから、「余命1か月の花嫁」をはじめ、多くの若い女性(がん患者さま)の著書や映画、コマーシャルなどを観ているのですが、何かこう、うまく言葉にできない違和感のようなものを感じているんですね。「これってちょっと違うよね!?」というような・・・。

それを明確にしていくには、もう少し時間をかけて調べたり考察していく必要があり、今のわたしの課題でもあります。

では、長々とコメント失礼いたしました。また遊びに来ますね~♪これからもどうぞよろしくお願いいたします!

_ てらだ ― 2009/06/01 13:06

まのみやさん、さっそくのご訪問、ありがとうございます♪
言葉にできない違和感、ぜひとも追及してくださいっ。
まのみやさんの引っかかりとは違うかもしれませんが、わたしもこういう題材がもてはやされる背景には、作る側だけでなく、受け手の問題もあるように思っています。センセーショナルな内容を求め、反応してしまうというような。それに振り回されることなく、地道に活動している人・団体を応援していきたいです。

_ 飯嶋洋治 ― 2009/06/02 07:19

トラックバックありがとうございました。

言葉というものは本当に気をつけて使わなければいけないと思いますね。

『すべての女性にブレストケア-なぜ乳がん検診にいかないの?』という乳房健康研究会が編著した本には、座談会の司会者(元NHKアナウンサー)が、「女で、乳がんと子宮がんで死ぬのは愚か者」「男で胃がんで死ぬのはもっと愚か者」なんて言葉を堂々と言っています。

これは1979年に東京女子医大の先生が言った言葉の引用ですが、未だにこんな言葉を公の場で使うのはどんなものなのだろうな? と考えしまいます。デリカシーなさすぎですよね。

_ てらだ ― 2009/06/02 13:19

飯嶋さん、いらっしゃいませ♪
ななな、なんですか、その引用は…!!!

落ち着け、落ち着け。こういう引用は前後の流れ、使われ方によって意味合いがずいぶん変わってくると思うので教えてください。これは
    「乳がんや子宮がんは、そう言われるぐらい、早期発見が功を奏するがんなんですよ」
って話なんでしょか? それとも、
    「こういう言い方も乱暴ですが、こうおっしゃった先生もいました」
的な注釈を添えた使われ方? あるいは、まさかまさか、79年という時代を考えると、
    「こんなにも早く早期発見の重要性を説いた先生がいらっしゃいました」
って話なんでしょか?
これは乳房健康研究会が配布している啓発ツール? それとも一般に売られている書籍? ……あ、それぐらい自分で調べればいいんですよね、どれどれ…? 乳房健康研究会のHPには掲載されていない様子、Amazonで検索…、あ、これですね、2004年発行の書籍。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/489041617X
中古で出てますね……。うち、積んどく本が山ほどたまってるので、ちと考えてからポチしよっと。

いずれにせよ、確かに医学情報に耳を傾けて、自分の体、健康に注意することは大切でしょう。でもその一方で、体の異変になかなか気付けないような事情を抱えて忙しく生きていたり、異変に気付いても病院に行く余裕、あるいは勇気が持てない人も大勢いる。その事自体をとやかく責めたてるわけにはいきませんよね。
乳房健康研究会の方たちも多分そのあたりはご承知で、いかにそういった障害を打破していくか考えて活動してらっしゃるのだとは思います。検診率向上に向けて調査を行い(HPで購入できる調査報告書が2種類出てます、うちの積んどく本の一部です(汗))、「行かない」理由を探ったりなさってるし。…と、わたしが弁護するのもヘンですが。

_ 飯嶋 ― 2009/06/03 00:01

確かに前後の文脈で意味が変わってきますよね。文章自体は、問い合わせフォームの方からメールしました。私の印象では、松田氏が昔の医者の話を引きずっていることと、自分で自分の健康を管理できない人間は愚か者と思われても仕方が無いということを言いたいのだと感じました。最後の方にフォローは入れていますが、ほぼ額面どおりに受け取っていいのかなと思います。

_ てらだ ― 2009/06/04 12:04

飯嶋さんが前後の文章内容をメールで送ってくださいましたが、まさにおっしゃる通り、ドクターの言葉を引用しつつ、検査を受けずにしこりが大きくなるまで放置しているのは愚か者だと言いたいのだと思われる内容で、正直、かなりショックでした。検診率を向上させよう、広くみんなに乳がんに対する危機感を持ってもらおうと思うがあまり、あのようなセンセーショナルというか、意地悪というか、脅すような言い方になるのでしょうか。よく政治家が持論をアピールしたいがあまりに暴言を吐いたりしますが、似たものを感じました。なんとも虚しく、悲しくなりましたが、積んどいたままになっている同会発行のその後の検診事業に関する調査報告書と比較したい気持ちもあり、結局中古本をポチしちゃいました。

_ てらだ(「余命嫁」寄付報告について) ― 2009/07/17 22:29

09/07/11の朝刊に、寄付報告の記事が出ていました。
(以下引用)
若年性乳がんで24歳で亡くなった長島千恵さんの実話をもとにした映画「余命1ヶ月の花嫁」の製作にかかわったTBSなど3社が10日、収益の一部である計約1501万円を財団法人「がん研究振興財団」(東京・築地)に寄付した。他の2社は、実話を本にしたマガジンハウスとコミックにした講談社。映画製作には朝日新聞社も参加した。
(引用おわり)
浅学にて知りませんでした、「がん研究振興財団」。
http://www.fpcr.or.jp/
「講談社」からコミックが出ていたことも、「朝日新聞社」も映画製作に参加していたことも、知らなかったわ~。

フリーライターの飯嶋さんも、この寄付報告について記事を書かれていますので、ご紹介しておきます。
http://d.hatena.ne.jp/yoiijima/20090712/1247371335

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_ 医療ライター真ノ宮ゆなのHAPPYナチュラル生活 - 2009/06/05 20:44

今や映画化され、日本中の注目を浴びている『余命1ヶ月の花嫁』ですが、原作であるドキュメンタリー番組からキャンペーン活動などに至るまで�...

_ 飯嶋洋治のフリーライターの現場から - 2009/06/28 22:19

『すべての女性に「ブレストケア」(乳房研究会編著)』を復読した。2004年2月に初版が発行された古い本なので、現在とは状況が変わっていることも考慮しなければならないだろう。 一般論としては、乳がんに限らず検診に行くのは良いことだ。早期発見、早期治療ができるに越